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Update:2017年5月8日月曜日

デザイナー惣田紗希×NEHAN代表馬居正治 対談Vol.1



グラフィックデザイナー惣田紗希 × NEHAN代表馬居正治  対談Vol.1

間も無く2周年を迎えるNEHAN TOKYO。記念企画の一つとしてグラフィックデザーナーでイラストレーターの惣田紗希さんによりラッピング包装紙リニューアルした。その完成を記念したNEHAN代表との対談をお届けします。







馬居
今回、お互いに5つくらいの質問をしようという対談企画です。某局の対談番組みたいに。笑)まず私から惣田さんに。

私も絵を描いたりするのが好きでプロで食っている人ってすごいなあと思うんです。よく飛び込んだな、度胸があるなあと。
どんな想いとかきっかけでプロのデザイナーになっていったのか興味があるんです。

惣田
小さい頃から絵を描くのは好きで。月刊の少女漫画雑誌とかをノートに書き写したり。
それで地元の工業高校の産業デザイン科って言うのがあって、そこに行けば絵を描いてられるって言うのでそこに入ろうと頑張って受験して。
栃木の足利市がもともと織物とか染物の街で、工業と産業の中でのデザインを学びました。
高校の頃はグラフィックデザイナーって職業がどんなものかよくわかってなかったんですが、当時の先生がリラックスとかスタジオボイスとかサブカル系の雑誌を見せてくれてその紙面がビビットでかっこよくて。
これがグラフィックデザインってゆう仕事なんだと知ってグラフィックデザイナーを目指しました。


馬居
それでデザイン系の専門学校へ行こうと。渋谷の。

惣田
うん。元々の才能でできる人もいるかもしれないけど、勉強しないとなれないなと思って。

馬居
理論的なこととか?

惣田
そう。感覚を磨いていく面もあるけど、他にソフトの使い方とか。イラストレーター、フォトショップ、インデザインとか昔の人が手でやってたことを数学的にやる部分もあるので。
使いこなし方とか知識をどんどん更新していかないとできないってことがあって、だからほんと勉強が必要だなと思って。

馬居
そやね。今回の(包装紙の)デザインもかなり複雑なことしてるもんね。かなり高度な。


惣田
今回の包装紙みたく、やったことないものは、やってみて経験するしかない。
自分だけパソコンに向かっていても、そのなかで扱っている文字を創っている人がいて、印刷する人がいて、関わっている人それぞれの技術も知ることで、より良いものが作れると思う。
まだ私はデザイン業界ではひよっこみたいなものですけど、結構年功序列な世界だと思う。

馬居
うん。それ似てる。化学業界とも。笑)

惣田
なのでまだまだ勉強したいことがたくさんあります。

馬居
雑誌の世界に魅せられてグラフィックデザイナーを目指してデザインの専門学校に行って、それからは?

惣田
書籍関連のデザインをやってる会社に勤めました。

馬居
そこで実務を通して勉強を。

惣田
そこで印刷所とのやりとりとか、編集さんとのやりとりとか、イラストレーターさんに頼む時はこうするとか、実務を学んで。

馬居
それはそこじゃないと得られないもんね。

惣田
そうですね。実際に動いてる中で体験しないとわかんない。そう言う意味でも社会に出てからも勉強。

馬居
そこでは主に何やってたの?イラストとかじゃなくて?

惣田
雑誌とかにある枠組みとか素材を指示されて描いてみたり。その会社が素材集とかに頼らないで自分で描き下ろす方針の会社で。
それは自分の中で残ってます。作品としての強度を上げるために自分のオリジナリティをプラスして自分の作風にすると言うか。
それは教えてもらいました。

馬居
それで文字もやるんですよね。最初は文字をやるのがメイン?いわゆるグラフィックデザイン。

惣田
文字は高校生の時に授業でレタリング検定って言うのがあって。

馬居
それが得意だっだの?

惣田
うん。1級が一番上で、高校生で2級まで取れて。笑)これは私の得意分野なのでは?って。
会社入って描くことを求められて「あ 高校でやってたことが役に立ったな」って。笑)
それからも既存のフォントとかも使わない手書きのフォントの方がいいねって言って頂くことが増えて、
これは自分の作風としていいんだなと。


馬居
それで会社勤めして、どこかで独立する訳でしょ?それは何きっかけで?

惣田
会社にもよると思うんですけど、一つは朝から夜遅くまでどんどん続く会社で、それがあまりにもハードで、このままだと体も精神的にもやばいと思って、、。

馬居
そやな大変そうやもんな。業界的に。笑)

惣田
それと、ずっとパソコン向かって本を何冊も創ってるけど、一体これはどんな形でどんな人に届いててどう言う風に読まれてるのか?とか
それがその後の生活にどう関わっているのかとか?見えなくて。

馬居
あんまり達成感がないみたいな?流れ作業みたいな?

惣田
なんかいつか心を無くすんじゃないかと心配になったり笑)
私はちゃんとそっちを知りたいなと思って、会社を辞めて就活してたんですけど、、。

馬居
就活ってどんな?

惣田
全く別の仕事じゃなくて別のデザイン事務所とか受けたり。でもあんまりうまくいかなくて。
で、一回、本屋で働いてみようと思って、デザイン会社で働いていた時の「本がどう読まれてるか」とか疑問を見てみたいなと思って。
本屋でバイトをしつつ、ぷらっとって感じで。

馬居
フリーター時代。笑)

惣田
その頃にちょうど音楽をやってる友達がアルバムを出そうと思うんだけどジャケット(デザイン)をどう作るかわからない。
相談に乗ってくれる?って言われて。インディーズバンドなんですけど cero(セロ)っていう。

馬居
あ 俺それ聴いた!

惣田
本当ですか!ありがとうございます。

馬居
うん。すごいいいやん。あの人たち。特に「街の報せ」とか、俺ら世代では岡村靖幸の「真夜中のサイクリング」の系譜みたいな。


惣田
あと「森のゆくえ」を歌ってた ザ・なつやすみバンドなんかも。
ceroはオリジナルメンバーの一人が専門学校で同級生だったんです。それで学生時代から知ってて。

馬居
ふーん。縁があったんだ。

惣田
うん。今は売れっ子ですけど元々友達だったというか。だから彼らがアルバムを出すって時に私が暇そうにしてて、、笑)タイミングが合って。
そうこうしているうちにアルバムがちゃんとしたレーベル会社から出るってことになって。
私にもちゃんとレーベルから依頼あってちゃんとした仕事になった。笑)

馬居
それがフリー第一号みたいな。

惣田
そうですね。それでceroのサポートをしている人がなつやすみバンドのメンバーでもあり、彼らもアルバム出すからデザインと一緒に絵を描いて欲しいと依頼されて
あの女の子の絵がちゃんと製品になって世の中に出たのはそれが初めてです。

馬居
あれいいもんね。なつやすみバンドの「のゆくえ」のジャケット。

惣田
たまたま、ポップだけど切ない楽曲の雰囲気にハマった感じ

馬居
ハマった感じね。なんか行くときはいくって言うか、縁があるって言うか。NEHANの立ち上げの時もそんな感じあったもん。

惣田
へえー。

馬居
NEHANの立ち上げの3ヶ月前に知り合った人から「馬居さん入浴剤のビジネス本気でやってるんです?」って言われて。笑)そりゃ~本気でやってますよって答えたら
じゃあ東京にこれこれこうゆうPRをやっている知人がいるから紹介するってことになって。その知人のPRの人がまたデザイナーさんとか別のPRの人とか連れてきてどんどん話が大きくなって行った。笑)


惣田
NEHANのお店の空間や商品で目指しているイメージとかあるんですか?

馬居
最初はホワイトキューブ(ギャラリーなどでよくある真っ白な空間のことをこう呼ぶ)をイメージしてて。いろんな商品をアート作品に見立てたとして、それを邪魔しない空間。その考えを元に、いろんなブランドの店舗デザインを手がけてきたSWELLさんに什器選定とか店舗デザイン全般をお願いして。それと同時にNEHANロゴを創ったデザイナーアンペアード佐藤さんとかとかが立ち上げ手伝いますよーって事でチームで考えることになって。今考えると全員青山に事務所がある青山チーム。
その時、名前はすでに私がNEHAN TOKYOって決めてて。

惣田
NEHANとは?

馬居
ネハン?仏教用語の「諸行無常、諸法無我、涅槃寂静」ってのが私の経営者としての座右の銘でもあるんやけど。涅槃って悟りの世界みたいな、簡単に言えば天国みないな。静かな心みたいな意味でちょうどいいやんと。入浴剤で癒す製品のイメージと。あと日本ブランドやから日本的な響き、名前にしたかった。

惣田
じゃあ割とすんなり決まったんですね。

馬居
そう。それが(立ち上げチームの)みんなの共通の言葉になった時に、SWELLさんかPRさんのどちらかからお風呂関連のブランドだからバスタブ置いたらどうですか?ってアイデアが出て。そんでデザイナーさんが猫足バスタブを置いたアンティークなフランスかどこかの小部屋みたいな写真をどっかから探してきて、それがキービジュアルになったんです。

惣田
いいですね。

馬居
でも実際はほとんどバスタブ置いただけでほぼ完成みたいな。笑)良い居抜き物件だったので。

惣田
イヌキ?

馬居
居抜き。前の借主がアパレル店で、あの剥き出しの床も、腰壁のオフホワイトの壁も最初からあったんです。ほどんど改築必要なし。笑)んでそこに「本物志向」なのでちょっとアンティークな本物感の什器を置いて行った。

惣田
確かに。なんかあの鏡とかも。


馬居
なんかくたびれてるけどいい、ビンテージギターみたいな。

惣田
うん。馴染みを感じると言うか。

馬居
んでお店のインテリアのイメージが先行してできて、そのビジュアルを受けてアンペアード佐藤さんがあのバスタブロゴ案を持ってきてくれて。
その時ロゴ案、3つあったんだけど、3つ目に「ベタすぎるかも?」とちょっと恥ずかしそうに出してきたのが、バスタブロゴ案で。笑)
ただ3つをよく見てるとそのバスタブ案がベタといえばベタだけどこれいいじゃないですか!って。

惣田
ちゃんとこう言う(バスソルトの)店だってイメージが伝わりますよね

馬居
うん。それで決定。

惣田
結構デザイナーさんのビジュアルとかも重要だったんですね。

馬居
そう。そこからはみんなが向いている方向性がはっきりしてきて。
もう一つのコンセプトが「カワイイとエレガンスの融合」で、カワイイけどちょっと大人っぽい所も持ちつつ、エレガントなだけど近寄り難いまで行かない絶妙のバランスを目指して。
だから今回のキティちゃんのバスボムにしても、あれは日本のポップアートと解釈して。

惣田
ファンシーではなく。

馬居
そう。だからそれはサンリオさんとも方向性のやりとり結構があって。笑)

惣田
ははは。

馬居
惣田さんのデザインもちょっとカワイイ寄りのエレガントかな。

惣田
よく言われるのは、ポップだけど無機質。

馬居
わかる。笑)


惣田
そんななので、相手を選ぶと言うか、相手のイメージで合う合わないがはっきりすると言うか、、、。

馬居
まあそーやね。けど個性があるってことやね。

惣田
さっきお渡しした冊子(栃木のタウン誌)とかオファー内容によってはもっと人っぽく書いてたりするんですが。

馬居
あのイラストとNEHANのとタッチ違うもんね。

惣田
イラストとデザインを両立していくのが最初できのかな?ていう不安が自分の中であって、それまではデザイナーとしてイラストレーターさんと関わってたけど、
自分自身がイラスト描くようになってからそのボーダーラインがなくなって、どんどん自分の中でハードルが上がってきて、、。

馬居
?なんのハードルがどう上がったの?あれは作品とし完成してると思う。

惣田
そう言われるとそうですけど、自分にはそうゆう自覚がなくて、、。


馬居
女の子のモチーフはどう生まれたんです?

惣田
あの子は誰でもなくて、影響を受けたのはダンスカンパニーのローザスって言う、コンテンポラリーダンスのグループで、それの映像をたまたまテレビで流れてるのを観て
女性がみんなおんなじ格好してて、いろんな動きをしてて音楽とあわさった映像作品で、それがすごい面白いなと思って。踊ってる人手とか身体のラインがすごく綺麗だなと。
それを描けるようになりたいと思って。

馬居
何才くらいの時?

惣田
高校生くらい。その映像が衝撃的と言うか綺麗だなと思って絵の部分ではそれに影響を受けていて、顔からじゃなくて体のラインから描いたりしてた。
結局描きたいのはキャラクターじゃなくて、人の身体のラインで。人を描くなら顔まで描かないとダメなんですけど、顔は描きたくなくて、髪の毛で隠したり目は描いても鼻と口は省略されて目だけになったんです。
髪の毛もあの長さが丁度いい。風で揺れてる感じとかあの長さが一番揺らしやすい。
キャラクターを描く方向とは全く違う方向からあの子が生まれた感じで。
あの子が一つのテンプレートとしてあって、動かしてるイメージです。

馬居
確かに普遍的な感じがある。ある部分を省略してるからか、どうにでも解釈できるような。

惣田
自分としては何でもないし、感情とかも込めてない。逆に自分の日記と言うか記録として描いてて、悲しいことがあったら自然とその子がうつむいてたり、うずくまっていたりとか。

馬居
笑)悲しく見える?

惣田
頭の中がごちゃごちゃしてたら、それを整理するように絵に描いてみる。複雑に絡み合った絵を描くとスッキリしたり、自分の中ではそんな感じ。
それを見た人は、その人の今の感情に当てはまって寂しそうに見えるとか、ちょっと力強く見えるとか、見る人によって違ってて。
展示とかやって感想を聞いてるうちになんかこれでいいのかって。
見る人とか仕事をオファーしてくれる人がこの子に込めたいものは自由で、そう言うスタイルでいいかなと。

馬居
いいと思う。


惣田
今回のオファーは馬居さん自身が決めてくれたんですか?

馬居
うん。惣田さんの徳島での個展の告知をフェイスブックで見て。もう終わった後だったけど。

惣田
徳島のuta no taneさん。

馬居
そう。その時に多分「森のゆくえ」のビジュアルが目に飛び込んできて、女の子と植物の線画の。

惣田
あの配信曲が収録されたアルバムが出た時のツアーで徳島行ったんです。

馬居
そんでその絵に惹かれた。
徳島(馬居の地元)で個展ってとこがなんか不思議な巡りあわせと言うか、それで今回の話に繋がった。笑)

惣田
私の友達が徳島に住んでて、一度行って見たいなとは思ってたんです。徳島に行く時飛行機で行ったんですけど、1時間ちょっとで、寝てたら着いてて「近い!」って。笑)結構身近になりました。笑)

馬居
植物のモチーフは?

惣田
東京から地元足利に帰って、渡良瀬川っていう川があるんですけど、あの森高千里の「渡良瀬橋」の。笑)

馬居
え 熊本と思い込んでた!笑)

惣田
その土手が散歩ルートで、そこでの季節の移り変わりを見て、植物のモチーフが作品に加わって行ったんです。

馬居
ほか影響を受けたりしなかったの、アートとか漫画とか?

惣田
漫画は今は書かないようになったんですけど読みます

馬居
代表的にこれ!とかってない?

惣田
代表的なところだと高野文子さんとか。日常の視点がすごく面白くて、線も美しくて。日常的なものの方がファンタジーよりも好きなので。
デザインの方だとスタジオボイスとかのデザイン会社のCAPとか。彼らはブルータスとかサブカル的な雑誌を作ってた。

馬居
ブルータスとかどれも男性的な雑誌やな。サブカルなん?笑)

惣田
かと言って今も音楽の仕事やってるんですけど、あんまり音楽のこと詳しくない、、。笑)

馬居
そう言えば音楽の方もインディース系とかサブカルの方やな。笑)

惣田
これだけやってると、さぞかし精通してるんだろうと思われるんですが、色んな音楽が発信される場所に自分がたまたま居たという感じ。笑)


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vol.2に続く予定


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https://nehan.tokyo/?pid=116537158


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